2025年6月6日に公開。話題作。
上映時間が174分の大作。ほぼ3時間。ちなみにPG12指定。
映画館で観た。良かった。心に残って、その後には原作小説を読んだくらいに気に入った。
ちょっと時間が経ったけど感想書いておこうと思い立った。記録。
ネタバレなしで書こうと思う。だからかなり短い文になるかも。
なんの映画だ?

この映画は歌舞伎が舞台。それも関西の歌舞伎。
主人公はヤクザの息子。親が亡くなったことで歌舞伎役者に引き取られ歌舞伎の世界に足を踏み入れる。
国宝ってのは無形文化財。つまり人間国宝のこと。
上方歌舞伎
歌舞伎には種類がある。大きく2つあって、江戸で発展した江戸歌舞伎。
大阪、京都の関西で発展した上方歌舞伎がある。今回は上方。
江戸は荒事が多い。荒事は簡単に言うとヒーロー物。
上方は和事。和事は人情味があるタイプ。恋愛劇。今回は和事。
人間国宝
重要無形文化財を保持者。
日本の技術、芸能を極めた者たち。次世代に伝えるのが役目。
歌舞伎役者とかいる。音楽とか踊りもある。文楽、能楽、本当に日本ぽいもの。芸能系。
器とか人形の工芸技術系もある。
キャスト・スタッフ【情報】
監督:李相日 フラガールの監督した人。他にも流浪の月。流浪の月は僕のお気に。
悪人と怒りの監督もしている。なぜこの2作品のことを書いたのか。答えは次の行。
原作:吉田修一 小説家 李さんこの人の原作が好き。悪人も怒りもこの人原作。
僕の知るところだと横道世之介は知っている。
脚本:奥寺佐渡子 初期の細田守の脚本してた人。初期の細田面白かったもんね。
僕的には学校の怪談シリーズ。この人【夏の空】と【入道雲】好きだと思う。
撮影にソフィアン・エル・ファニ(アデル、ブルーは熱い色)美術監督は種田陽介(キル・ビル)。
世界で活躍するスタッフたちも参戦
主演:吉沢亮
立花喜久雄を演じるのが国宝級イケメン(やれやれ)吉沢亮。
国宝のために1年半稽古をした模様。それはストレスやばそう。
李監督の作品に出たかった。オーディションを受けたこともある(怒り)。でも落ちている。
今作は李監督のオファー。「吉沢亮だったら撮る」って言われた。
渡辺謙が「この作品は吉沢亮の代表作になる」って言ってた。
横浜流星
大垣俊介(俊ぼん)を演じた横浜流星。彼も稽古やっている。
吉沢と横浜は歌舞伎シーン多いから。しかも2025年大河ドラマの主演している。
いつ撮影したのかわからんがハードスケジュールですね。彼は空手やっていたから体力ある。
流浪の月に出ていた。李監督とは繋がりあった。流浪の月のDV野郎はいい芝居してた。
渡辺謙
世界のケン・ワタナベ参戦。喜久雄と俊介の師匠である花井半二郎を演じた。
李監督の許されざる者で仕事している。ぼくは観てない。元のイーストウッドの許されざる者が好きだから。
でも興味わいたから観たいと思ってます。怒りにも出ている。李監督は盟友ですね。
他キャスト
喜久雄を助ける女性たち
- 福田春江役 高畑充希 喜久雄の幼馴染
- 藤駒役 見上愛 喜久雄を認める京都の芸者
- 彰子役 森七菜 喜久雄に懐く歌舞伎役者の娘
全員に思うことある。でもネタバレなしだから語ることない。高畑充希は怒りに出てた。
他にも寺島しのぶ、永瀬正敏、宮澤エマ、田中泯など豪華キャスト。
中村鴈治郎
彰子(森七菜)の親父役。本物の歌舞伎役者。
なんでも作品の歌舞伎指導もしていた。一応メモ。
黒川想矢・越山敬達
喜久雄と俊介の少年時代を演じた。黒川=喜久雄、越山=俊介。
どっちもイケメン。歌舞伎の稽古してるの素敵。
黒川くんは怪物に出てた俳優。大きくなって。カッコよくなって。かなり良かったから書いといた。
三浦貴大
歌舞伎を興行する会社の社員。若き喜久雄とはぶつかるが歌舞伎のために動いてくれる(仕事)。
この三浦貴大って俳優、李監督の作品にかなり出ている。流浪の月でファミレスだかの店長やってたのは覚えてた。
それ以外にも許されざる者と怒りに出演。オムニバス映画にも出演していた。お気に?
李監督の次回作にも出るか注目。
主題歌
主題歌は原摩利彦feat.井口理のLuminance。Luminanceの意味は輝度。光の強さ的な意味(むずくてわからん)。
原摩利彦が作曲して、作詞は坂本美雨。はっきり言ってよく知らない人。
原さんは流浪の月で音楽担当してた。今作の音楽も担当している。
坂本美雨さんは調べてびっくり坂本龍一と矢野顕子の娘だった。それはすごい両親だ。
歌うのは井口理。キングヌーのボーカル。高音がすごいよね。
歌は覚えてない。エンドロールが食らってたから。
物語

主人公の喜久雄はヤクザの息子。
ヤクザの宴会に参加した半二郎。宴会芸で女方(歌舞伎の女性)を演じた喜久雄。
その宴会中に抗争が起きて喜久雄の父親は亡くなる。
後に半二郎が喜久雄を引き取ったのは芸を見ていたからだろう。
喜久雄と半二郎の息子である俊介。2人は切磋琢磨して成長していく物語。
後に国の宝となる男。って公式に書いてあった。だからネタバレじゃない。
血筋と才能
歌舞伎は世襲。そんな雰囲気がある。
映画の中でも言われること。
結局は血筋かいって思うことある。喜久雄は俊介の血が飲みたいって言うし。
本当かどうかはわからないけど血筋じゃないと仕事もないって描写ある。
でも喜久雄は芸で勝負する。てか勝負しろって半二郎に言われた。
悪魔と取引
予告にも少し出てきたシーン。「神様と話してたんとちゃうで悪魔と取引してたんや」
このシーン好き。たぶんこのシーンがあるから芸のためにすべてを犠牲にする喜久雄になった。
なんかギタリストみたいでカッコイイ。
歌舞伎
曽根崎心中は印象に残る。喜久雄も俊介も演じるから。
「死ぬる覚悟が」ってめっちゃ言う。
鷺娘もやっている。あと女方2人で演じるやつ。最後鐘の後ろから出ってくるやつ。
評判

やたら評判がいい。僕の耳に届くくらいに。
僕は公開初日に観たわけではない。少し時間たってから観た。やはり3時間がネックだった。
観るタイミングを選ぶ作品。最悪は配信で観ようと思っていたけど、SNSで「絶対観たほうがいい作品」
って言われてた。重い腰が上がった。
よくあったのが「3時間があっという間」「歌舞伎シーンがすごい」「映像がキレイで美しい」「演技がうまい」
興行収入
興行収入がすごい。もう少しで100億に届く勢い。
【キングダム大将軍の帰還】が80億で令和最大だった。抜いている。
歴代興行収入ランキング(実写映画)は1位から3位は
【踊る大捜査線THEMOVIE2レインボーブリッジを封鎖せよ(2003年)】173億
【南極大陸(1983年)】110億【踊る大捜査線THEMOVIE】101億
2位にはなれそう。てか踊る大捜査線って人気あったのね。
評価
今作は評価高くて、日本のアカデミー賞は総なめではないか。
あらゆる賞に顔を出してくることは間違いない。主演男優と助演男優は確実だろう。
カンヌ映画祭で上映してスタンディングオベーション。トロント映画祭にも出品する。
そこで評判良かったら、アカデミー賞(アカデミー国際長編映画賞)も夢じゃない。
流行った分析
なぜ流行ったのか。それは題材がいいから。歌舞伎の映画ならお年寄りが見に行く。
映画館ってシニア割があるからお年寄りが行きやすい。そこに歌舞伎が題材なら行く高齢者多いと思う。
じゃあ若い人は観ないのか。答えは観る。吉沢亮と横浜流星のイケメンパワー。
そしてSNS。ここでバズればみんな映画館に行く。若い人は特に。
僕もSNSの評判で結局行った。ここでバズると必須に感じるマジック。
いい映画作ってSNSでバズらせる。こうやって書くとシンプルだなぁ。
原作を読んだボク

原作を読んだよ。上下巻あった。青春篇と花道篇。久々にゾーン入った。
映画を観たあとに小説を読んだ感想は「よく3時間にした」って感じ。
忠実に再現したら3部作くらいになっていた。無限城編くらい。
それをうまくまとめた。細かい所は省いていた。
原作だと登場キャラは割と最後までいる印象があるけど映画は退場する。
そのおかげで喜久雄が孤独になった。だからいい改変だったと思う。
でも説明なくない?とは思った。時が経ったっでわかれって話だけど、少し都合がよく進んだい印象にもなる。
まあ興味あるなら読むのがあり。推奨する。
小説は語り口調。~でございます。みたいにナレーションしている。思っているほど長くない。
【感想】

やっぱり吉沢亮だった。
美しいお顔。でも演技が素晴らしい。大河ドラマを観たファンになった。その後のPICUも観た。
ライバル横浜流星ってのがバランスいい。渡辺謙がいることで作品の説得力ある。
歌舞伎をやっている。本物(プロ)を知らないし見たことないから評価はできないけどすごい上手い。
話変わるけど、僕の観た日は平日の昼間(7月8日)。結構お客入ってた。いつももっとゆとりあるのに。人気を感じた。
たぶん配信で観ても迫力が伝わらない。どうせスマホ観ちゃうよ。だから映画館で観よう。
「3時間はあっという間」について
3時間はあっという間。僕的にはそんなことなかった。
まあ早くは終わった。でもやっぱり3時間だし長いと思った。
少し正確に書くと、初めの1時間はあっという間、次の1時間も早い、もう1時間から長く感じた。
これは観た人なら共感する人いると思う。
ストーリーに沿って説明できればわかりやすいけど、今回はネタバレなしいく。
ネタバレあり
配信されたらネタバレありで感想書こうと思う。
それまでに原作を覚えているか不安。だから読み返す。
この映画にはその価値があると思う。だからこうご期待。
最後に原作者のコメントを書いておく。【100年に1本の壮大な芸道映画】やでぇ。
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