原題:Coco 2017年公開 105分 ピクサー・アニメーション・スタジオ
これは良い映画。泣ける映画。
死者の日はこの映画で知った。それと007スペクターでも知った。
音楽が重要な要素にあって、歌を唄うシーンがある。いい曲。
原題のCocoはおばあちゃんの名前なんです。これだけで泣ける。
ストーリーがすごい。予測できない展開。感想書くから見てみて。
情報
監督のリー・アンクリッチ。ピクサーで何作か共同監督をしてトイストーリー3で単独監督。
今作の監督をやってピクサーを辞めた。今はピクサーに復帰。続編に関わるのか?
脚本のエイドリアン・モリーナ。メキシコ系の家庭で育った。だから死者の日。ゲイらしい。
死者の日

メキシコの伝統。11月1.2日にお祝いする。簡単に言うとお盆。陽気なお盆。
オフレンダ(祭壇)に先祖の写真を飾る。4つの要素を飾る。地、風、火、水。
地はパン。パンは大地のもので作られる。パン・デ・ムエルトと言う。風はパペル・ピカド。切り絵みたいなやつで冒頭に干してある。揺れると風が来たってわかる。火は蝋燭で水はコップ。
マリーゴールドは死者の日のお花。めっちゃ飾ってある。マリーゴールドの花びらを道しるべに先祖が帰ってくる。
家族で過ごす感じ。お祭りをやっていた。
メキシコ文化
死者の日がメキシコ文化。他にもある。
タマーレを食べている。タマーレって字幕だったけどタマルって言うみたい。葉っぱでくるんだもの。トウモロコシの粉で作るみたい。
ばあさんがチャンクラ(サンダル)でしつけする。メキシコのあるあるなんだ。
ダンテって名前の野良犬が出てくる。犬種がメキシカン・ヘアレス・ドック。メキシコ産のワンちゃん。
重要ではないがレスラーの話題がたまに出る。メキシカン・レスラーだから
あらすじ
メキシコの少年ミゲルは音楽が好き。音楽家を目指したいが家族には音楽禁止のルールがあった。
こそこそ練習をしてコンテストに出ようとするがバレる。
ミゲルの自作ギターをばあさんに破壊される。怒ったミゲルは祀られているギターを拝借。
ミゲルは死者の日に不思議な世界に迷い込み冒険していくことになる。
音楽禁止理由
ミゲルのおばあさんは一番うるさい人。そのお母さんがママ・ココ。ミゲルのひいおばあさん。
ママ・ココのお父さんがミュージシャンだった。夢を追いかけて帰ってこなかった。
音楽が家族を引き裂いた。ということでミゲルの家は音楽禁止になった。
ココの母は靴作りを仕事にして家業にした。靴は家族を一つにした。
有名音楽家

ミゲルはママ・ココの父の顔を知らない。写真は顔が破られている。
ある日ママ・ココと父母が映る写真(顔は破られている)をよく見ると父はギターを持っていた。
そのギターの持ち主が有名音楽家で俳優エルネスト・デラクルス。
ミゲルは彼の映像を見てギターの練習をしていた。
写真を見て自分の祖先は有名音楽家だ。ってテンション上がっていた。
ネタバレ注意

ミゲルが音楽に興味あると知ったばあさんはミゲルのギターを破壊。ミゲル父は止めようとしてた。
さすがにばあさん頭おかしいと思ったね。ミゲルは死者の日コンテストに出て歌を歌おうとしていた。
ギターがないのは困る。デラクルスのギターを借りようとする。だって祖先だから。
ギターをじゃらーんて弾く。するとミゲルは他の人から見えなくなる。
死者の国

ミゲルは死者の日に死者のお供えを盗んだ。呪われて死者が見えるようになった。
墓場で先祖に会い、解決するために死者の国に行く。
死者の国にはマリーゴールドの橋を渡る。暗い街にカラフルな灯り。キレイな所だ。
みんなガイコツ。先祖もガイコツに。
アレブリと言う魂のガイドがいる。カラフルな動物で実際にいい動物と架空の動物が合わさっている。
生者の国
ミゲルは日の出までに生者の国に戻らないとアウト。戻り方は家族に許してもらうこと。
家族と一緒にいるから余裕。許しの与え方はマリーゴールドの花びらに「許す」って言って触らせる。
条件を付けくわえることができる。ミゲルの先祖は条件に音楽禁止を入れる。ミゲルはこれに反発。
だったらデラクルスに許してもらおうと会いに行く。
死者の日は生者の国に行くことができる。条件は写真を飾ってあること。
ヘクター
デラクルスを探す。その時に出会ったのがヘクター。
ヘクターは生者の国に行きたいが行けない。生者の国と死者の国を繋ぐ橋の前には検査所があって、顔認証で写真があるかないか分かる。ハイテクだ。ヘクターは変装するがバレて通れない。
ヘクターはデラクルスと知り合いらしく、デラクルスに会せるから自分の写真を飾れってミゲルに言う。2人は協力する。
ヘクターは食中毒で死んでいた。音楽が嫌い。だけど演奏できる。
「人はいつ死ぬと思う?」
死者の国には写真がなくて帰れない人たちがいる。人って言うかガイコツ。ガイコツは人か。
このガイコツたちはいつまでも存在できるわけではない。
人に忘れられた時に死者の国から消える。これが2度目の死。
正確には生者の国で思い出を語る人がいなくなると消える。切ない。
ワンピースにドクターヒルルクが同じこと言ってたね。
真実
デラクルスは先祖じゃない。ミゲルの先祖はヘクターだった。
デラクルスとヘクターは二人で音楽活動していた。ヘクターは家族に会いたくなって帰ろうとした。
それを阻止するためにヘクターを毒殺した。そして曲を盗み有名になった。かなりエグイ。
ちなみにデラクルスはコンサート中に巨大な鐘が落ちてきて死んだ。かなりダサい。
デラクルスはバレないようにミゲルとヘクターを穴に落とす。
ココ
ヘクターに二度目の死が近づいている。なぜなら娘のママ・ココがヘクターのことを忘れそうになっている。
早く帰って写真を飾らないと!でも写真はデラクルスに盗られてしまう。
それを取り返しに家族で協力。デラクルスはコンサートで自分の罪をうっかり言ってしまう。客にばれてブー。
ヘクターはもう瀕死。ミゲルは急いで現世に帰ってココにヘクターの話をする。でもダメそう。
最後にリメンバーミーを演奏する。するとココの意識ははっきりしてボケが治っている。ヘクターのことを話してくれる。ヘクターは助かってミゲルの家族か音楽禁止を廃止するのだった。完
感想

小ネタ
ヘクターも片方だけエクボができる。祖先のヒント。ギターの歯が金歯になっているのもヒント。ガイコツヘクターの歯は金歯。
ヘクターは靴を履いていない。生前の後悔だと思われる。最後に和解した後は靴を履いている。ミゲルにガイコツメイクする時に靴墨を使う。
ダンテの由来は神曲を書いたダンテ・アリギエーリ。神曲は死後の世界を旅する物語。ダンテが吠えたり騒ぐのはミゲルを導くため。ヘクターに会うと大人しくなる。
悪役
デラクルスはヤバい奴だと思う。魔王みたいにわかりやすくないけどすごい悪い奴。
シンプルに人殺し。殺して曲をパクって自分でやった毒殺を映画でネタにする。怖すぎる。
ミゲルに許しを与える時に、誰かが来たと分かったらミゲルを盾にしてた。仮にも自分の愛すべき子孫。ミゲルが「僕はヘクターの子孫で良かったー!」はマジでそう。
最終的には悪行はバレて生者の国でも忘れてやるって言われてた。でも逆に無理だと思う。ここまで悪だと忘れない。死者の国で生き続ける。
まとめ
アニメで死がテーマはすごい。登場人物がガイコツって冷静に考えるとホラー。
でも死者の日とピクサーの力でポップに子供向けになっている。
死者の国カラフルで怖くない。
展開がすごくて、英雄デラクルスは先祖だと思ったら違くて悪者。
夢を追いかけることは良いことだけど、同じくらい家族が大切だってこと。
ママ・ココがこんなに重要だとは思わなかった。でも原題が【COCO】。後から知って感動した。
この映画はミゲルがママ・ココにリメンバーミーを歌う映画。それを引き立たせるために1時間半物語を観る。
忘れないことが死者への敬意なんですね。
リメンバー・ミー 泣ける

デラクルスで一番有名な曲はリメンバー・ミー。もちろんヘクターの盗作。
デラクルスはアップテンポに歌っている。でも本物はもっとしっとり。
しかも娘のココに歌った個人的な歌。個人的なことが大衆に受け入れられる。芸術だね。
ヘクターがココの親父だと知った時に回想で流れた。小さいココに歌うヘクター。この時点でうるうるする。
死者の国から戻って、ヘクターを忘れさせないためにミゲルが歌うリメンバーミー。
ギター破壊のばあさんがぎゃーぎゃーいう中静かに歌う。ママ・ココも途中から一緒に歌いだす。ヘクターを思い出し意識も平常になる。音楽で記憶が戻ることは実際にあるんだって。このシーンはヤバイ。物語はここで感動するためのフリ。感動が集結する。
泣けると言えば最後に許しを与える時、音楽嫌いのママ・イメルダが条件なし(音楽禁止なし)なのが泣ける。
ピクサーはすごい。100才近いばあさんの動きが完璧。歌いだして涙腺崩壊。思い出してヘクターからの手紙と写真の破れた箇所を大切に見せてくれる。ここで終わった(涙腺)。
どうでもいい感想
ディズニー+でのリメンバーミーのサムネ(再生前の画面)。
後姿のミゲルがギターを背負っていて隣にダンテ。マリーゴールドがある町を歩いている。なんかカッコイイ。
ヘクターは21才で亡くなった。妻のイメルダは72才で亡くなる。ココは100才近い。人生経験が違いすぎて死者の国で話し合わないんじゃないか。
続編
続編が製作中。2029年に公開らしい。やりようがあるのか。原題COCO2だけどココは死んだぜ。



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