【映画】ドリーム・シナリオ【感想】:私の悪夢

原題:Dream Scenario 2023年公開 102分

この映画は設定が面白い。

ニコラスケイジがみんなの夢に出てくる話。絶対に面白いでしょ?

感想を残したい。ネタバレはしてる。

目次

情報

監督がクリストファー・ボルグリ。

あの【シック・オブ・マイセルフ】の監督。

彼はノルウェー人。でも今作はアメリカ映画。監督として売れてる。

主演はニコラス・ケイジ(もちろん)。大学の教授をしている。彼が他人の夢に登場する。

配給、製作がA24だった。これは間違えない。A24が絡んでいる映画はセンスいいってイメージ。

あらすじ

普通におじさん大学教授のポールは他人の夢に登場する。

それも世界中の人の夢に。一躍有名になったポール。取材がきたりちやほやされる。

だがある時から流れは変わりポールは嫌われ者になっていく。

ブラックユーモア

前作のシック・オブ・マイセルフと同じでコメディなんだがかなりブラック。

みんながポールを見てることであーだこーだ言って、ポールからしたら知らないところで話題になって。

普通に考えるとやっぱり怖い。でもこんなことが起こったらこんな感じで取り上げられる。

夢の中の自分はコントロールできない。それも怖い。

ニコラスケイジが出てくるから笑えるのかもしれない。しかも初めは出てくるだけ。夢に出て立っているだけ。

社会風刺

また前作のこと書く。前作も思ったけど、この監督の作品は社会風刺が効いている。

今のSNSについての話だと思った。

前作では有名になりたい主人公のなんでもやる感じが迷惑系ユーチューバーみたいで皮肉。

今作はいきなり有名になることを風刺していると思う。

すごいちやほやされる。今の時代はザラにある話だと思う。一つの動画でバズったり。

そして大炎上。これもいまの風刺になっている。キャンセルカルチャーって言う。

This Man

アンドレア・ナッテラという社会学者が作った都市伝説がある。

それがThis Man。眉毛の繋がった男が夢に出ると言うウェブサイトを作った。

結果、何人もの人が見たことあると言い出した。これは実験でマーケティングだった。

これが元ネタ。設定はこれですね。

平凡な男 ポール

ポールは普通に男だ。奥さんと子供が2人。子供は2人ともかわいい。

大学で進化生物学を教えている。

初めに夢で見ると言われると戸惑いながらも喜んでいる。

ポールは夢に出てくるが何もしない。ピンチのシチュエーションでも立って見てるだけ。キノコとか見ている。

ポールはかなり調子に乗ってるな。

夢と現実

夢に出るポール。その夢のシーンが流れる。

シック・オブ・マイセルフでは現実か妄想かわからなくなる。演出が似てる。監督が同じ。

夢の話だからって割り切れなくなる。大勢の人の夢に出ると夢のイメージが現実の印象になってしまう。

人の夢だからコントロールできない。これが怖いポイントだった。夢が現実を侵食していく。

ネタバレ

夢の人として有名になっていく。

生徒には質問攻めで人気授業になる。調子に乗って取材を受けている

有名になったことを利用して本を出版したいポール。

広告の会社と会って話ができる。スプライトのCMに出ないかっと提案される。

有名人として注目される。ただ見知らぬ男がナイフを持っ寝室に侵入してきたりデメリットもある。

変な走り方

夢の中でただ見ていただけのポールが、夢の中で悪事を働くようになる。暴力的になる。

殴ってきたり、ハンマーで叩いたり、首絞めたり。

ポールは現実で嫌われていく。生徒はポールの授業を受けなくなり、休職処分になる。

ポールはレストランでも見知らぬ客にキレられる。他人に嫌われる。

嫌われすぎて謝罪するポール。勝手に謝罪したことで奥さんに追いだされる。

娘の劇に来るなと言われた。それでも強引に突入して教師にケガさせる。

私はあなたの悪夢

教師にケガさせてからポールは夢に登場しなくなった。

そして技術が発達して夢に広告が出せるようになった。ノリオって機械。いきなりSFですか?

ポールは本を出版。タイトルが「ドリームシナリオ」。フランスにPRに行くが扱いが雑。

サイン会は地下だし、タイトルは変更「私は悪夢」になっている。

ラストは元奥さんの夢に入っておわる。

感想

ラストのシーンが忘れられない。

ノリオは他人の夢に入る機械。ポールも使ってみる。知らないやつが夢に入ってきて広告を言ってくる。

最後にノリオを使って元奥さんジャネットの夢に入る。

ポールが他人の夢に出ている時、奥さんの夢には登場しなかった。奥さんにどんな感じで夢に出てほしいか聞いていた。それが肩幅の広いスーツで助けてほしいって夢だった。

ジャネットの夢でそれをやる。最後には道で踊っていて「現実ならやかった」と言って宙に浮かぶ。

この終わり方。余韻。良かった。

宙に浮かぶのは冒頭での娘の夢と一緒。なんか幻想的。

キャンセルカルチャー

不適切なことをした人を社会的に排除すること。まさにSNS。

可哀想なのはポールは何もしていない。夢のポールが暴走している。まさにネットミーム。

夢でポールを見た人は誰もポール自身に興味がないと思う。

だから排除しようと加速する。この映画ポールがどんどん痛めつけられる。

考察

ポールは何もしてない。と思ったけど意外と関係があるかも。

始めは夢の中で何もしない。見ているだけ。ポール自身が何にも興味がないからなのでは。

その後ちやほやされると夢のポール動いている。PR会社の女性社員と夢でエロいことしてた。

元恋人がポールと同じテーマの研究を発表してから夢のポールが暴走する。案外リンクしているのでは。

教師にケガさせたら夢に出なくなる。実害を与えたから終わったのかも。

あと陰謀論を言うとノリオ作った人がやった実験。This Man的な戦略?

シマウマ

ポールが授業で話しているシマウマの話。

シマウマの模様は景色にはなじまないけど、群れになるとまぎれる。

捕食動物は群れを襲わないから効果がある。

群れの中で違う模様のシマウマがいたら。狙われてしまう。

要は目立つなってこと。この映画のこと。ポールの未来。

逆に目立つと良いことは繁殖に有利。モテるってこと。

最後に

目立ちたくて目立ったわけじゃない。勝手に夢に出てしまう。

この映画はSNS社会を風刺している映画で、ニコラス・ケイジをいじめる映画。

そんな映画興味ないって思うかもしれないけど1度は観てほしい。

ラストシーンが素敵なんだよ。

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この記事を書いた人

映画が好きだから。僕の感動を伝えたい。
基本ネタバレ。基本感想。たまに考察。

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